親とこどものクリニックohana 小児科

親とこどもの健康相談室

B型肝炎のワクチンは打った方がよいのでしょうか?

前回に続きワクチんの話題です。平成28年10月からB型肝炎ワクチンが定期接種化されることをご存知でしょうか?WHO加盟国の9割以上で定期接種となっているワクチンで、日本でも長く待ち望まれていました。

B型肝炎という病気は急性肝炎として発症することもありますが、症状が出ないままにかかっている「キャリア」という状態があります。感染の経路として汗、唾液、血液、性行為などがわかってきましたが、いつ、どこで、誰から感染したのか分からないことが多いのです。そして気づかぬ間に肝硬変・肝がんと進行してしまうことがある怖い病気です。大人の病気と思われがちですが、幼児期のうちに感染する可能性があること、生後早期の方がワクチンによる抗体価の上昇が良いことから生後2か月からの接種が推奨されています。日本の子どもたちの多くは未接種の状態であり、常に感染の脅威に晒せれている言わざるを得ません。公費対象は平成28年4月1日生まれ以降となりますが、全ての子どもたちに接種が望まれるワクチンです。今回の定期化のタイミングでぜひ公費対象外のお子さんも、またそのご兄弟も接種して欲しいと思います。

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