食物アレルギーについてはまだ未解明のところも多いですが、この数年ではっきりしてきたことがあります。以前は食べると湿疹が出る食材や血液検査で数値が上がっている食材は食物アレルギーの原因となる可能性があり摂取を避けることが基本的な考え方でした。しかし最近の研究では、早期から様々な食材を摂取する方が将来の食物アレルギーが発症しづらいという結果が出ています。これは医学界でも衝撃的な結果でした。
技術が進歩して血液や皮膚検査でアレルギーの有無を見ることができるようになりましたが、検査はあくまでも参考値に過ぎません。食物アレルギーの診断で大事なことは食べると症状が出るということです。ある特定の食材を食べると湿疹が出るというようなことを繰り返す場合はそれで診断となります。検査結果より症状が重要です。私が離乳食を開始する前にアレルギー検査を行うのは、生後2ー3ヶ月になっても湿疹が引かない場合くらいです。まずはあまり神経質にならず食べていく方がよいと思います。新しい食材は少量から試すことで強い症状が出ることを避けられます。