●熱は体を守る大事な反応
ウイルスや細菌などの病原体が体に侵入してくると、体は体温を上げることにより、病原体が体内で増殖するのを妨げ、また自身の免疫細胞の活動を活発化させて体を守ろうとします。熱とは見えない病原体から身を守るために必要な生体防御反応の一つです。熱が高いだけで脳に障害を与えるようなことはありません。
●解熱薬の使い方
とはいえ、熱で苦しんでいる子どもを見ているのは辛いものです。解熱薬には多少熱を下げる効果と痛み止めの効果がありますので、上手に使うことをで風邪との戦いをサポートできます。決して風邪自体を治す薬ではありません。治すのは子どもたち自身の力です。まだ心身の未熟な子どもができるだけ安楽に過ごせるようにしてあげることが解熱薬を使用する目的です。そのため高熱でも活気がある場合や眠れている場合は使う必要はありません。熱の高さに関わらず頭が痛い、体がしんどい、眠れないなどの場合は使ってみてあげると良いと思います。ポイントは熱の高さではなく、子どものしんどさを見てあげることです。